2008年02月11日

三ノ宮~メリケン波止場

牛ヒレとアワビで胃を満たした後、「せっかく西宮まで来てるんや。神戸でも歩いてこよ」
と、思い立って三ノ宮まで行く。

何かの話の誰かのコメントで、「京都は人を緊張させるものがあるけど、神戸は実に背
筋がスウッと伸びるような気がする街」
ある大阪在住の絵描きさんも「金剛・生駒を見て暮していたら絵がヘタになりますけど、
六甲を眺めながらだと上達も早いそうですわ」

こんなとき、大阪はたいてい神戸の引き立て役である。もっとも、そういう自虐ネタも含
めてが大阪のいいところはあるのだが。


ぼくは、京都も神戸もよくは知らない。

そういえば、「大阪の山の手はどこですか」と聞いた人に、「大阪には山の手なんてあら
しまへんで」
大阪は全域が下町であって、東京の山の手に相当するのが神戸だという。
ぼくの神戸知識はそんなもん。あと、六甲山が海の近くまで迫り、夕日に映えてキレイだ
ということ。運よく、それを見たいとも思って足を伸ばした。

三ノ宮駅からは、阪急ガード下を元町に向かって歩く。両手いっぱいくらいの幅しかない
通りに、古着や靴、アクセサリーなどのショップがぎっしりと並ぶ。いたって、若者向け。
ぼくには、ちょっと趣味が合わん通りやなあ。元町から海側に折れ、ベタなところでメリケ
ン波止場を目指す。
旧居留地南側にあたる海岸通りには、古建築が多い。


「海岸ビル(旧三井物産神戸支店)」。大正7年竣工。震災で全壊認定後、直線的な意匠
が特徴のセゼッション風のファサードを保存した上で、高層ビルを載せちゃった建築。リ
ノベーションの一種なのかも知れないが、ちょっといびつ。旧観をとどめる低層階だけが、
国登録有形文化財に指定されているのもいびつ。

その隣にあるのが、「商船三井ビルディング」。大正11年竣工。外壁にはテラコッタ、内
装に漆喰を使った、アメリカンルネッサンス様式のSRC造7階建て。1~2階を神戸大丸
がインテリア館として使うほか、今でも約70社が入居するオフィスビル。先代の丸ビル
(東京)が建替えられた後、大正期の大規模オフィスビルとして現存するのは、この建物
と大阪ビルヂング本館だけという貴重な建物。が、このビルは重要文化財指定をされて
いないという、フシギ。


「神戸郵船ビル」。大正7年竣工。昭和20年の神戸空襲で焼失。昭和28年改修。平成6
年の耐震補強工事で、翌年の阪神淡路大震災をほぼ無傷で乗り切った。1階が紳士服
屋として活用されている。

六甲を見るには、とりあえず海まで出ればいいだろうと思い、メリケン波止場へ。
曇り空だった上に夕刻近くなってきて、どんよりした空模様。山はうんと近いが、高速道
路やらなんやら、あんがい遮蔽物があって必ずしも眺望はきかない。


公園内をうろうろすると、「神戸港震災メモリアルパーク」という一角があった。


地震で、海側に倒壊した岸壁と陥没した陸側の舗装部をそのままに保存。記録写真パ
ネルの展示などもあり、当時の被災状況と復興・復旧の模様が残されている。

さて。ひとしきり歩いたらおなかが空いたな、と。南京町でギョーザでも食うてみようかな
あ、なんて思案しながら来た道を戻る。



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